涙
八重芸があったら、今はちょうど12月の発表会に向けて、日曜日も練習をしている時期です。毎年、日曜練習を1度か2度、見に行ったものでした。沖縄在住OBの中には毎週日曜日に見に来る強者も。日曜日で仕事が休みだから来てくれるわけですが、日曜日はゆっくり休みたいでしょうに。頭が下がります。
発表会が近づけば練習にも力が入ります。
「そんな踊りなら、やらない方がマシだ!」
練習が終わっての反省会の場で、OBから言われることがあるんですよ。言われた方はショックです。でも、反論はできません。OBって、やっぱりちゃんと見ているものでして。指摘されるところはやはり指摘されるべきところなのです。時には、涙する部員もいます。
八重芸OBの偉いところは、ダメ出しをしたままにしないで、練習に付き合ってくれえるところです。反省会が終わってから、練習場から部室に戻ると、部室の外の真っ暗な駐車場の片隅で、言ったOBと言われた部員が一生懸命踊りの練習をしているという光景を幾度となく見ています。そして、次の日曜練習では、
「前に指摘したところ、ずいぶんできるようになったな。これなら、舞台にあげられる。がんばったな」
こんなふうに言われて、うれしくて泣いている部員も見ました。
普通、OBたちは涙を流す部員をやさしい目でみているものなのですが、発表会当日。化粧や着付けが終わって、開演前のミーティングをしているときは違います。そうです。ここで泣かれると、化粧が崩れる。せっかく完成した目が真っ黒になる。なのに、
「こうして発表会ができるのも、部員のみんなとOBと、島のみなさんのおかげです。本当にありがとう・・・」
なんて言いながら泣いてしまう部員が必ずいるんです。泣きそうな部員を見ると、
「こらー、泣くなー。絶対泣くな!泣いたら死なす!!」
と本気で怒ることがあります。まあ、死なすとまで言われれば、笑ってしまうわけですけど。
あるとき、一人の女子部員がミーティングでしっかり泣いてしまったのです。俯いて涙を流しています。
「こらー、化粧が落ちるー」
とOBから怒鳴られたとき、彼女が泣きながら言いました。
「大丈夫です。真下を向いて目玉から直接下に落としていますから」
頬を伝わらせず、眼球から涙を滴らせていたのです。こんな高度な技が使えるなんて。八重芸はすごいです。
発表会が近づけば練習にも力が入ります。
「そんな踊りなら、やらない方がマシだ!」
練習が終わっての反省会の場で、OBから言われることがあるんですよ。言われた方はショックです。でも、反論はできません。OBって、やっぱりちゃんと見ているものでして。指摘されるところはやはり指摘されるべきところなのです。時には、涙する部員もいます。
八重芸OBの偉いところは、ダメ出しをしたままにしないで、練習に付き合ってくれえるところです。反省会が終わってから、練習場から部室に戻ると、部室の外の真っ暗な駐車場の片隅で、言ったOBと言われた部員が一生懸命踊りの練習をしているという光景を幾度となく見ています。そして、次の日曜練習では、
「前に指摘したところ、ずいぶんできるようになったな。これなら、舞台にあげられる。がんばったな」
こんなふうに言われて、うれしくて泣いている部員も見ました。
普通、OBたちは涙を流す部員をやさしい目でみているものなのですが、発表会当日。化粧や着付けが終わって、開演前のミーティングをしているときは違います。そうです。ここで泣かれると、化粧が崩れる。せっかく完成した目が真っ黒になる。なのに、
「こうして発表会ができるのも、部員のみんなとOBと、島のみなさんのおかげです。本当にありがとう・・・」
なんて言いながら泣いてしまう部員が必ずいるんです。泣きそうな部員を見ると、
「こらー、泣くなー。絶対泣くな!泣いたら死なす!!」
と本気で怒ることがあります。まあ、死なすとまで言われれば、笑ってしまうわけですけど。
あるとき、一人の女子部員がミーティングでしっかり泣いてしまったのです。俯いて涙を流しています。
「こらー、化粧が落ちるー」
とOBから怒鳴られたとき、彼女が泣きながら言いました。
「大丈夫です。真下を向いて目玉から直接下に落としていますから」
頬を伝わらせず、眼球から涙を滴らせていたのです。こんな高度な技が使えるなんて。八重芸はすごいです。
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