YAEGEI

2019年に解散した琉球大学八重山芸能研究会の個人的思い出を書き溜めました

施設訪問

初めての試み、施設訪問。
肩ひじ張らない発表会とはいえ、舞踊に地方は必要です。4年生は引退扱いだったように思います。あるいは、4月に入ってからの舞台だったか・・・とにかく、新二年生の私も「活躍」する必要がありました。
それほど多くの演目ではありませんが、「黒島口説」と、最後の「浜遊び」という演目、早弾き数曲を連続して演奏するのですが、これなどは憧れの演目でした。この地方も先輩に交じって私も担当することになったのです。
今までの練習や飲み会で見て、聞いてきた歌や踊りではありますが、だからといってすぐに舞台に上がれるわけもなく。練習を続けなければなりません。
地方に慣れていない私は、演奏しているとどんどん早くなってしまいます。先輩が一緒に演奏しているので、合わせればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、先輩を置いて突っ走るように早くなります。
「早いよ。落ち着け!」
演奏しながら先輩が声をかけてくれますが、だからといって「あ、そうか。ゆっくり弾こう」と、突然スピードを落としたりすると、むしろ踊りにくくなってしまうのです。早くなってはいけない。遅くなることはもっといけないのです。

結局、本番でも早くなってしまって、まあ、それでも滞りなく発表会を終えることができました。

今もよく覚えているのは、発表会が終わった時のことです。片付けが終わって、会場の片隅に腰を掛けました。隣に一緒に地方をしてくださった先輩が座しました。
「どうだった?」
初めて大役を終えた私は、精魂尽き果てたといった状態でした。
「いやあ、本当に大変ですね。もう、大変でした。はあ」
「ハハハ。これからもっと大変だよ。お前もすぐに先輩になるんだよ。教える立場だよ」
早くなるなとか、発音が違うとか、言われている立場はなんて楽なんでしょう。
もうすぐ新入部員を迎える時期です。

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hidarinodo
1978年に八重芸に入った男性