YAEGEI

2019年に解散した琉球大学八重山芸能研究会の個人的思い出を書き溜めました

質問攻め

私だけが内地の人間。ということで、わからない言葉があっても当然です。何度も聞き返すのも失礼ですが、わかったようなふりをして、わからない言葉を聞き流すのも失礼です。いつしか、遠慮せずにその場で意味を尋ねるようになっていました。
「あぎじゃびよー」
「え?あぎじゃびよーって、何ですか?」
「はあ?あの・・・これは・・・」
このような、咄嗟に出る言葉=感嘆詞というのでしょうか。これはその時の気持ちが飛び出したような言葉なわけで。意味を説明させられると、とたんにその感情が薄れてしまうものです。今でも覚えていますが、この質問をしたときに、言葉を発した先輩は困った顔で説明しようとしていたのですが、その横にいた別の先輩が、こう言いました。
「うん。あきさみよーの変化したものだな。あぎじゃびよー、あきじゃび、まあ、いろいろあるな」
半分ふざけて説明してくれているのですが、言葉を発した本人よりも横にいた人の方が冷静に説明できるということはあるものです。

ある日のコンパ。板の間で車座になって飲んでいました。私の不注意で床の上に置かれた先輩のコップを倒してしまったのです。コップの中に残っていた泡盛が床に流れ、それがその先輩の膝の方へ向かってとろとろと。先輩は慌てて膝を抱え込むようにして横を向きました。それと同時にこう言ったのです。
「あだら!」
コップを倒したわたしは、すみませんと言いながらコップを起こし、流れ出た泡盛を拭くためにぞうきんに手を伸ばしたのですが、「あだら」を聞いたとたん、動きを止めて聞き返します。
「『あだら』って、何ですか?」
膝を抱えた先輩は「はあ?何ですかって・・・あがやー」
早く床を拭いてほしいときに、あだらって何ですかなどと質問してくる私に対して、あきれてしまって「あがやー」なのです。
「あがやーは、わかります。あだらは何です?」
私は食い下がります。それを聞いた先輩は、もう一度「あがやー」とため息をもらしたのでした。

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hidarinodo
1978年に八重芸に入った男性