沖縄県民でも

hidarinodo

2020年05月18日 13:24

この前の記事が「年始回り」なのに、今から夏の話を書きます。思い出した(思いついた)ことを書いているので、順序も季節もばらばらになってしまいますがご了承ください。

夏合宿は八重山の離島で行います。離島へは石垣島から出発しなければいけません。つまり、合宿前日には石垣島に集まっているわけでして。いつからかは知りませんが、前日かその前あたりに、部員たちみんなで石垣島一周観光をするということになっていました。八重山出身者にはめずらしくもない「石垣観光」ですが、沖縄(本島のこと)や内地の人には八重山民謡に歌われている場所を訪れるという意味でも楽しいものでした。

3年生の夏合宿の前日の話。
車2台か3台に分乗して東回りに走ったと記憶しています。登野城は「あがろうざ」で有名。真栄里は「真栄里節」、大浜は「山いらば」、宮良は「赤馬節」「めでたい節」、白保は「白保節」・・・歌ったり踊ったりできる場所では実演したりしながら、にぎやかに観光していったのでした。
川平で「鶴亀節」、そのあとは底地ビーチへ行って、少し海でのんびりとしようというのがいつものコースでした。

事件は底地ビーチでおこりました。

ビーチの入り口に、アダンの木が茂っていました。大きな実がついています。
この年の新入生には、内地出身者もいました。私はからかうつもりで、アダンの実を指さして、
「ほら、ここにパイナップルがあるよ」
何もしらない内地出身の新入部員が「へー、これがパインですかー」で「アハハ、ちがうよー。これはアダン。食べられないよー」というオチになるはずでした。でも、内地出身の1年生といえども、すでに5か月近く沖縄生活をしています。これがパインでないことはわかっていたようで、ただ苦笑いしていただけ。不発に終わったなと思っていたら、私のすぐ横にいた南風原出身の女性部員が、
「ふーん。パインって、こうなるんですねー」
と真顔で頷いていました。
「おまえ、パイン見たことないの?」
「はい。初めて見ました。すごいですねー」
もちろん、すぐに説明しました。